【漫画】 秘密|死者の脳から記憶を再現!漫画馬鹿がガチで傑作認定

「秘密ートップ・シークレットー」清水玲子先生による近未来を舞台にしたSFサスペンス漫画。全12巻。

MRI捜査と猟奇犯罪をドッキング!

読まずともわかるわ!面白いって……。

「ジャック&エレナシリーズ」や「輝夜姫」など、タブーに切り込みつつ麗しいSFを描かせたら右に出る者がいない清水玲子先生の作品だけあって、完結を待たずして傑作認定漫画だ!

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あらすじ

西暦2060年・日本、人々が世紀のロイヤルウエディングに湧く中、同じ少年院に入っていた少年9人が相次いで自殺する事件が発生。

最先端のMRI捜査を担う「第九」に配属された新人の青木一行は室長の薪 剛とともに事件の被害者の脳の映像を見るが、そこには何かに追跡され怯える姿が映っていた……。

秘密はガチで面白い!

MRI捜査とは…?

「秘密」は死者の脳から記憶を映像として再現する事が出来るMRI捜査」を専門とした「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」で凶悪犯罪の捜査をする話。

この「MRI捜査」というのが秀逸な設定!

MRI捜査」の面白いポイントは脳が見ていた映像は視覚そのものではなく、脳に残る意識が映像化したものなので、霊的な幻覚や妄想などまで死者が「見て」いれば、捜査員が追体験できる点だ。

なので、ヤク中でラリった脳の世界が見れます。

例えば、動きまわる首のない死体だったり、汚物まみれの部屋、口の中に入ってくる虫とか、幻覚・幻聴、狂う程の怒りや憎しみなど、終わることのない地獄を体感できる訳です。

なお、音声の再現は不可能なので、捜査には読唇術が用いられます。

そのため、序章として「秘密 トップ・シークレット 2001」から5年前の西暦2055年、第57代アメリカ大統領ジョン・B・リードが何者かに暗殺され、事件解決にむけて試験的に行われる「MRI捜査」のために読唇術の専門家であるケビン・ルーミスの元に警察が協力を申し出てくるという「秘密 トップ・シークレット 1999から物語はスタートします。

ストーリー展開

その後、舞台を日本の「第九」にうつし本格的な「MRI捜査」が幕を開けます。

MRI捜査」は凶悪犯罪や異常犯罪のみに用いられる捜査方法ですが、日本では個人のプライバシーや倫理上の問題を解決できておらず、加害者だけでなく被害者や遺族にも配慮が必要とされる中、猟奇的な映像を見る捜査官への負担はかなり大きいと思われます。

そんな中、「第九」に配属された青木一行は少年たちの連続自殺事件の脳を見ることになるが……。

事件が明るみになるにつれてエリート集団「第九」の室長である薪剛と日本の犯罪史上類をみない28人連続殺人を起こした「貝沼事件」の関わりが見えてくる。

貝沼の脳を見た唯一の捜査官、薪の抱える「秘密」とは一体何なのか……?

清水玲子の絵に酔いしれろ!

「秘密」は様々な猟奇事件が起こりますから、本当に目が離せない展開です。

(しかも、どの話も「うわッ!」と思わされるのよ)

犯人を追い詰めていくストーリーも面白いですが、やはり清水玲子先生の絵に魅了されますね……。

死体描写の緻密さは群を抜いています。

標本のように内臓までしっかり描かれているので、ほぴっとんは狂喜乱舞ですが一般的にはどうだろう?

美しすぎて腐臭が漂ってこない絵柄なので、グロ耐性のない方でも大丈夫かとは思いますが、ちょっとの血でもめまいがする方は読めないかな?

また、人間の精神世界の風景描写も卓越しています。

新人の天地奈々子の脳が見せてくれた夢の世界は、まるで諸星大二郎的超自然主義の世界観でしたよ。

やばい、これカラー絵で所蔵したい……。

美しすぎて、脳髄に焼き付けておきたいぐらいだ!

「秘密」は絶対に手元に置いておくべき漫画ですぞ!!

薪警視正が美しすぎる…

清水玲子作品の醍醐味といえば、美しすぎる男子だろう。

「秘密」の剛くんも我々の期待を裏切らない。

だって、映画版で生田斗真さんが演じても文句が出るぐらいだから……。

(生田斗真で無理なら、人間はOUTだよ)

末恐ろしい美貌と驚異の童顔をもつ薪警視正と、長身で天然かつ犬のように従順な新米捜査員・青木一行の凸凹コンビが人間の暗い秘密を解き明かしていく、これまでの清水玲子作品とはひと味違った漫画。

脳の映像を見るということは秘密を丸裸にされるも同じ……。

猟奇的な殺人者の不気味な脳から事件の全貌を追っていく過程で「他人の秘密」を目の当たりにする捜査員たち……。

今後こういった捜査方法が取り入れられるのではないかというリアル感もありますし、グロが苦手な方も頑張って!!

グロ→剛くん。グロ→剛くん。

これを繰り返して精神的に目をすすいでからページをめくってみたらどうだろうか……?

まとめ

「竜の眠る星」で衝撃を受けて以来、うん十年と清水玲子先生の追っかけをしているが、驚くべきことに年を重ねるごとに絵もストーリーも進化している。

しかも、コンスタントに連載を続ける漫画家の鏡のようなお方……。

それにしても、ほぴっとんの脳みそなんて、スカスカのくせしてグロで埋まってますから、見られたら大変なことになるよ……。

(もうOPENにしたから、棺桶にグロ漫画を敷き詰めて欲しいぐらいだ!)

まあ、パソコンも同様ですね。うっかり押収されたらソッコーMAD認定くらいますよ。

皆さんも第2の脳・パソコンの取り扱いにはご注意を……‼︎

現在(2017年)は、「秘密 season 0」を連載中!