共鳴せよ!私立轟高校図書委員会|文化系まったりハイスクール4コマ漫画

共鳴せよ!私立轟高校図書委員会」D・キッサン先生による私立轟高校図書委員会に所属する高校生の日常を描いた4コマ漫画。全4巻。知られざる図書委員のマニアックな仕事ぶりがゆる〜く詰まった漫画だ。

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「どろ高」の魅力

私立轟高校=通称「どろ高」の図書委員7人を中心に展開するストーリー。キャラの個性が強く、従来の図書委員の文系的なイメージを覆しオタク色が前面に押し出されているところがミソ。友達ではなく図書委員の集まりという設定がほど良い距離感となっている漫画だ!

おかしな図書委員たち

一見普通の委員に見えるが、内情は変人の集まりであった「どろ高」の図書委員。

「どろ高」の一番の魅力はキャラクターだと言える。つまり、好き勝手に行動するキャラに愛着が持てなければ普通ランクの漫画と大差ない。

そんな評価ではもったいないほど笑える漫画なので、簡単にキャラのご紹介をいたします。

・福家亮平

図書委員会委員長。年中半袖シャツで過ごす天然系ハイテンションな委員長。

真亜子にうまくコントロールされている。ネトゲで知り合った両親から生まれたためネット中毒。青山にGPSをつけたり腹黒い面もあり、1年に1日だけ真面目で勤勉になるがその間の記憶はなく人に迷惑をかけるだけで終わる。

・三村真亜子

図書委員会副委員長。愛称は「まーこ」。

扱いやすい福家亮平を傀儡の委員長に仕立て上げ、実際は主導権を握っている。しかし、予想以上に天然な福家に振り回され鉄拳で応酬しているキレキャラ。図書カード欲しさに校内クイズ大会に参加し優勝したり、初版から新版までの新明解国語辞典を収集していたり、本に対する愛は深い。

・黒田蝶子

成績優秀、スポーツ万能でおまけに人当たりの良い美人だが、ガチの腐女子。

外面は優等生で通しているものの、クラスメイトでBLの妄想に耽りその妄想力を勉学にも生かしている根っからのホモ好き。図書だよりを肌色含有率の高い代物に変えてしまう癖もあり、図書だよりの空いたスペースを埋めるため思いつきで「黒巫女パピヨン」を名乗り占いを掲載している。

・由島凛

図書委員会会計。重度のゲーマー。

ゲームオタクであることを除けば濃い「どろ高」メンバーの中では普通の女子高生。それゆえつい蝶子の眠れる獅子を起こしてしまったことも……。凛のツッコミなくして「どろ高」は成立しない。

・青山憲司

図書委員会書記。七三メガネのナルシストなポエマー。

真面目で堅物。自己陶酔に陥りやすく流されやすい、ゆえにみんなからイジられる。密かに詩を嗜んでいるが、隠れポエマー弾圧のため「金子みすゞ全集」を踏み絵にされたこともある。

・木下久仁也

顔は怖いが心は優しい。

重要文化財と間違えられるほどの豪邸に住む木下財閥の息子。一般的な高校生活を送ってみたいと思い「どろ高」に入学。モモに偏愛されているが軽く受け流す度量のある男。

・須藤慶文

何もかもが平均な男。

推理小説が好きなこと以外特に語ることはない平凡な人間。

その他にも「どろ高」の英語教師(魚肉ソーセージ好き)・クドー三世。元アイドルで元ホステス・司書善場葵。久仁也の世話役おかっぱヘアのモモなどクセの強いキャラが目白押しだ!

図書委員のお仕事

図書委員には返却図書を所定の棚に戻したり、ブッカー(ビニールコーティング)を貼ったり、図書館だよりを作ったり、本のレビューや帯を書くという図書館特有のお仕事が盛りだくさん。

あくまで委員であるので、営利目的ではないゆるやかさが心地よい。4コマ漫画とは思えないほど文字量が多いのが「どろ高」の特徴だが、「どろ高」を好む文系人間にとっては苦なく読める範囲だろう。

4コマ以外の合間にショートストーリーが挟まれていてキャたちの高校生活にスポットが当てられている点も良い。

まとめ

腐女子万歳!「アーリア人をどうする気なの、蝶子…‼︎」黒田蝶子の爆発する妄想力に完敗。

しかし、そんな蝶子に馴染んでしまうところがオタクの悲しいサガ……。オタクは素質がないと開花しないものなのだ。

BLをこっそり嗜むようでは半人前。ガチの腐女子って幸せそうだな……。

蝶子から幸福感のおすそ分けがもらえる漫画!