人生を変えられてしまった傑作漫画7選! その②・魍魎戦記MADARA

素晴らしい作品と出会ってしまった時に、それが今後の進路に影響する場合があります。

今回はほぴっとんの思想に大きく影響を与え興味の幅を広げてくれた漫画「魍魎戦記MADARAシリーズ」について語りたいと思います。

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魍魎戦記MADARAとは?

大塚英志先生・原作&田島昭宇先生・作画による転生をベースとしたシリーズ。

摩陀羅(マダラ)とは108のエピソードからなる巨大な神話体系の物語群で、「摩陀羅プロジェクト」によって管理される外伝を公式サイドストーリーとして「MADARA-SAGA」を構成しています。

108編のうち本編となる作品が「壱」「弐」「赤」「転生編」で、 田島昭宇先生が作画されています。

本編が8、残りの100がサイドストーリーという壮大な舞台設定。

しかし、そのほとんどが未完……。

設定集によると、「女禍の大洪水編」や「アトランティス消滅編」などオカルトマニアが飛びつきそうなタイトルが並んでいます。

これらが描かれる日は来るのだろうか?

面白いポイント

一言で、どこにどのように転生するかわからないところ!

場所や時代が全く異なる世界にマダラたち転生戦士が生まれ、必ず宿敵ミロクへ戦いを挑むストーリが何度読んでも深さが計り知れない。

「魍魎戦記MADARA 壱」の後は、仲間たちがマダラを追い求める冒険がメインテーマですので、途中から主人公がマダラではなく聖神邪と夏凰翔になります。

煩悩の数だけ転生するという苦行を負っている聖神邪や夏凰翔は、節目ごとに転生したマダラと出会いますが、求めているのはかつて共に旅をしたマダラであると逆に強く意識されられ、真のマダラとの再会のために苦悩し葛藤しながら戦いを続けます。

(夏凰翔編は常にダークトーンですが、聖神邪編は雰囲気が明るくなって読みやすい)

物語が展開すると「アガルタ」と呼ばれる異世界の神々からの支配に対抗するため、「真王・摩陀羅」が望まれます。

このアガルタの関与に争う戦士たちは、各々運命付けられた業(カルマ)を持ったまま輪廻を繰り返します。次第にアガルタがあの手この手でマダラをアガルタ側に取り込もうと奸計を張り巡らせてくるのですが、ここが巧みなポイントですね。

アガルタにも自身の宿命にも翻弄され、失敗しては転生し時世ではさらに困難が待ち受けているという……。

MADARA」は世界観設定が類を見ない作品

普通、戦いといったら相手国があるものですが、「MADARA」の真の敵であるアガルタは一切姿形を見せません。アガルタと転生システムを理解して読み返すと改めて「MADARA-SAGA」の物語群の完成度の高さに驚かされます。

複雑に張り巡らされた伏線に転生して気付いてみたり、ずっとマダラを追って旅をしているので、だんだんみんな疲弊し壊れてきたりするところが、だだシチュエーションが違う転生のリピートで終わらず素晴らしい!

常に先の展開が気になってやまない物語。

MADARAとサイコの違い

大塚英志先生と田島昭宇先生のタッグときくと「多重人格探偵サイコ」を思い浮かべますが、「サイコ」の人ねと思って読んだら驚きますよ。

絵がめっちゃヘタだから……。

途中から田島先生に何があったの?って衝撃が走るぐらい絵が美しくなります。

MADARA赤」とかヤバイぐらいのトーンワーク。ずっと見ていられる。

角川から出版された「田島昭宇MADARA完全コレクション」なんて、表紙と中身別物ですからね。

ほぴっとんは昔の絵も味があって好きですけど……。

それ以上に、ストーリーが「サイコ」とは別物です。「MADARA」は冒険譚で、「サイコ」は猟奇犯罪ものです。

どちらかというと「宗像教授伝奇考」が好きな方の方がフィットすると思います。

手塚治虫先生の「どろろ」へオマージュを込めている作品ですので合わせて読むと、相乗効果で楽しめます。

多重人格探偵サイコ|サスペンス漫画の金字塔!魅力を徹底検証してみた

MADARAに振り回される

難点なのが、ほぴっとんは初代の角川・ドラゴンコミックス版を持っていて、これが特装版なので、大判のコミックスとサイズが違います。

本棚に収納するのに困って、B6判の完全コレクションを一式揃え直したのですが、巻末に設定資料集がなかったのです。

設定資料集なしに摩陀羅を理解することなど不可能……。

しかも、ドラゴンコミックス版の装丁が美しくすぎて(特にMADARA弐)手放せなくなってしまい、結局今も本棚の奥に眠っています。

まとめ

奥深すぎる世界観をよく読み込まないと「MADARA」を心底楽しむことはできません。

原作者の大塚先生は柳田國男先生の流れを組む民俗学者でもあるので「MADARA」のストーリーのベースには民俗学が潜んでいます。

この影響でほぴっとんは民俗学に興味が湧いて、世界中の民間伝承や妖怪、オカルトを好むようになり進学を決めました。

面白いだけではなく、違う分野に対する興味まで引き立ててくれる漫画はそう多くないですよ。「MADARA」を読むと関連書籍まで読みたくなる優れた作品です。