「デビルズライン」は花田陵先生による吸血鬼漫画。
しかし、不親切なジャケだ!これでは吸血鬼モノと気がつきませんよ。ほぴっとんは目敏いから発掘しましたけど……。世の中には単行本派の人もいるのですよ。
2ページ目で「吸血鬼かい!? Thank you」と思いました。現代の吸血鬼モノとしては今ほぴっとんイチオシの漫画!
あらすじ
怪物は、あなたの側にいる——。
連続する吸血殺人。闇に紛れてうごめく怪物達。そして恋愛に疎く、やや危なっかしい大学院生つかさの身に迫る危機。 愛と欲望、暴力と献身の交錯するダークファンタジー。デビルズライン 花田陵 モーニング公式サイト より引用
デビルズラインの魅力
ただ一言。「もう!ハワハワさせるんだから。プンプン!」という感じですかね……。
ストーリー展開
吸血鬼殺人が多発する最中、大学院生の平つかさは人の中にまぎれて自分に視線を向ける男に気づく。
つかさは自分に好意を持っている友人の秋村に家まで送ってもらうのだが、なんとこいつが無差別殺人者の吸血鬼だったのだ。
そして、つかさをガン見していた男・安斎結貴(巡査)によって助けられるという、スーパー唐突感否めない出だし。
つかさに対する吸血欲を他の女で発散していた秋村を無事確保した安斎はつかさを家まで送るのだが、彼女が口の中から出血していることに気づくと襲いかかるのだ!
?匂いは大丈夫なのかい?
だいぶ前から血がでておったぞ?
それはさておき、安斎は鬼と人間の血をひくハーフで、警視庁公安部 公安第五課 第2係 F班に所属し鬼関連の事件の捜査をしている。
安斎が身辺をうろつくことでつかさは事件に巻き込まれていくのだが、お互いに好意を持ち始めてというストーリー……。
また、「デビルズライン」は鬼の抹殺を誓う組織と公安内の内通者問題や存在しないはずの鬼と人間とのハーフである安斎の出生の謎や安斎が育った施設・オンロの目的など伏線の立て方が巧みだ。
もはやBLの世界観
「デビルズライン」は鬼である安斎と恋愛に疎い人間のつかさが「愛しているから遠ざけたい」「愛しているから近づきたい」という葛藤を描いた漫画なのだが、もはやこれはBLの世界でしょう。どう見ても……。
安斎の愛情の根底には鬼の欲望である吸血欲が潜んでおり、それはつかさにとっては命の危険がある代物。
しかし、つかさは自分の血を飲んで欲しいと思うほどの献身的な愛で返すのですよ。
同じ人間同士であったならこんなジレンマに陥ることはない。
BLじゃないか!
たまたま好きになった人が男だっただけで苦しむことになっちゃったBLと大差ないだろ。
「掲載誌モーニングよね?」ってなんども確認したが、モーニングで間違いがない。
「デビルズライン」は男性が読んでもハワハワするものなのか?
ほぴっとんは見目麗しい女子ですので、そのあたりちょっと理解の及ばない範疇ですが、きっとLOVE推しで読んでいないのでしょうね。
また、安斎が美男子認定されていることに驚き!
血液の摂取により目のクマが消えイケメンになるはずが、何か変わったかい?
つかさもあえて平凡さを出しているのだろうが、ヒロインとしてはインパクトが足りない。
ほぴっとんは脳内補正をかけてつかさを男にしているので超しっくりくる……。
あなたも試しにつかさを男にしてみよう。ただでさえ面白い「デビルズライン」を3割増しでハワハワ楽しむことが可能だ!
テンポ重視で読め!
「デビルズライン」はツッコミ所が多い漫画なのだが、非常に面白く人におすすめすることを迷わない漫画だ。
これはひとえにテンポのよさにあると思う。
ご都合主義と感じる間もなくストーリーが展開し、伏線を挟んでくるので細かいことはどうでもよくなる。
(都合よくつかさが知りたい情報を持つ鬼と人のハーフであるハンスが登場しても何もいうまい)
こういった間をあけない手法はよほど引っ張るアイデアがないと難しいが、「デビルズライン」は禁忌であるハーフの安斎の存在自体が謎なので、事件が交錯してもベースがブレずに安定している。
また、人間側が容赦なくゲスなところも安斎とつかさの今後を応援できるので非常に良かった。
「デビルズライン」はサスペンスタッチなダークファンタジーを愛するほぴっとんが今一番続きを欲している漫画だ。
まとめ
ほぴっとんは漫画の買いすぎで万年金欠だ。新刊が出てもお小遣いがなく後回しにしてしまうことがよくある。
そこで編み出した技が忍耐なのだが、10巻が出るまで待つとかね。特にサスペンスだと読むと次巻が待ち遠しくなるので貯めて買う主義。
しかし、それを許さないのが「デビルズライン」だ。
話を重ねるごとに緊迫したサスペンス要素が目白押しで、堪え忍ぶことが不可能なのだ。
毎月恐ろしいほどの諭吉を昇天させるほぴっとんが「デビルズライン」を最優先新刊待機リストに入れているのだから別格の面白さで間違いがないでしょう!