人々を魅了する繊細で優雅なダンスの影に血に染まったトゥシューズの存在があることは、衆知の事実。他の爽やかなスポ根漫画とは違って、女同士のドロドロとした展開が期待できるのもバレエ漫画の醍醐味ですよ。
バレエダンサーが舞台上で覚醒する姿をご覧あれ‼︎
Contents
舞姫 テレプシコーラ
バレエといえば山岸凉子先生!
ほぴっとんは数あるバレエ漫画の中でも「舞姫 テレプシコーラ」が一番好きだ!
主人公の篠原六花は姉の千花とともにバレエを習う少女。六花たちがバレエを通して成長していく王道的なストーリーかつ、バレリーナを目指す少女たちに降りかかるシビアな展開が存分に描かれております。
熱く語っておりますので、以下から詳しい記事をどうぞ!
舞姫 テレプシコーラ+ヴィリ +言霊|山岸凉子のバレエ漫画・その①
舞姫 1―テレプシコーラ (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
ヴィリ
バレエ団を経営する東山礼奈はIT企業の社長・高遠和也をパトロンに得て、精神的にも経済的にも充実した状態で「ジゼル」の稽古を始めるが……。
43歳になった礼奈が抱える娘との関係や後ろに控える若いバレリーナに対する思いなど、従来のバレエ漫画とは一味違った仕上がりの漫画。
言霊
バレリーナを目指す16歳の澄を主人公に「心と言葉」の密接な関係を描いた漫画。
プレッシャーに弱く、本番で力を発揮することができない澄がライバルたちにかける言葉とは?
バレリーナのメンタルな部分に焦点をあてた異色作。
山岸凉子先生の描くバレリーナは美しいのぅ……。
アラベスク
バレエ漫画の金字塔「アラベスク」は外せない!バレエの難しさや素晴らしさを感じることができる名作だ!
気弱な主人公のノンナがソビエトの金の星と呼ばれるミロノフ先生に才能を見いだされ成長していく姿に胸が熱くなる漫画。
ノンナが真のロマンチックバレエを体現するクライマックスシーンに刮目せよ。
「舞姫 テレプシコーラ」「黒鳥」と抱き合わせで読むと面白さが倍増する。
牧神の午後
天才と称された伝説のバレエダンサー、ニジンスキーの半生を、ミハイル・フォーキンの視点で描がいた作品。
黒鳥
マリアは18歳の時に、天才振付師、ミスターBことジョージ・バランシンと出会い、バレリーナとしての名声と彼の三人目の妻の座を手に入れるが、それを脅かす新たな「才能」と「美」を持つ「タニィ」の存在に気が付く。
こちらもヒートアップ。以下から詳しい記事をどうぞ!
絢爛たるグランドセーヌ
エロ漫画のイメージが強いCuvie先生が健全なバレエ漫画を描くとは思っていなかったので、ある意味衝撃作。
巨乳だけでなく貧乳を描かせても上手いと知らしめた作品。
しかも、家の隣に住むおねえちゃんに憧れてバレエを始めるという、まさに王道かつ直球な成長物語。
主人公の有谷奏は優れた観察眼を持つ努力家の少女。バレエの楽しさに魅了された奏が同世代のライバルたちと切磋琢磨しながら、絢爛たるグランドセーヌ(大舞台)へと駆けあがっていくというストーリー。
バレエといえば1つの役を奪いあったり、奇しくも天才と同じ演目を踊るハメになったりと、お約束のドロドロシーンがつきものですが、「絢爛たるグランドセーヌ」はわりとさっぱりした印象。
気の強いライバルは出てきますが、少年漫画っぽいノリですね。強敵と書いて友と読むみたいな……。
また、バレエにはお金がかかるという実家の経済的なフトコロ事情が描かれている点も共感度高し。
本格クラシックバレエ漫画が読みたいなら「絢爛たるグランドセーヌ」で決まりだ!
昴
双子の弟の死をきっかけにバレエにのめり込む少女の話。
厳密には「昴」はバレエ漫画ではありませんね。
バレエはただのエッセンスにすぎず、メインテーマは「天才」をこれ見よがしに描きたい漫画です。
天才ゆえに異端である「昴」の内面を表す荒々しいタッチと、バレエ特有の筋肉の動きを表現する画力が素晴らしい。
凡人が神になったと錯覚したいときに読む漫画。
Do Da Dancin’!
数あるバレエ漫画の中でも毛色の変わった作品。
14歳の時に母に先立たれてバレエへの情熱を失うも、再びバレエの世界に出戻ってくるというストーリー。
バレエダンサーを目指すには幼い頃からのレッスンが必須なので、おのずと主人公の年齢が低めに設定されるものなのですが、主人公の鯛子の年齢は22歳です。(しかも身長も高め)
鯛子は一度バレエをやめているからあとがないのです。年齢的にも難しいお年頃ですし、自分より若い子たちに混じって戦っていくのは本当に厳しい。
崖っぷちのダンサーが根性で泥臭く自分の踊りを追求していくところが「Do Da Dancin’!」の面白いところ‼︎
優雅さや華麗さを求められるバレエの世界で、下町のお魚屋さんの娘さんという人間味あふれる設定が新感覚で楽しめる漫画。
Do Da Dancin’! 1 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 ま 6-43)
SWAN-白鳥
旭川の小さなバレエ教室でバレエを習っていた聖真澄はマイヤ・プリセツカヤの日本公演のスワンを観て感動し、警備員の制止を振り切り楽屋に押しかけ、プリセツカヤの前で黒鳥を踊る。その場に居合わせたパートナーのセルゲイエフに見出され、真澄は日本初の国立舞踊学校入学のチャンスを得る。
真澄はとにかく踊ることが大好で、努力を惜しまない。ライバルたちもまた才能に驕ることなく地道なレッスンを続けている。お互いに影響を与え合って苦しみながらも成長していく真澄。
バレエシーンが今読み返すとかなりギャグな展開なのです。どこから差し込んだ光かしら?狂い咲きした花に、異界からモンスターを召喚したのかと思うぐらい天候が変化する……。
どこぞの宮廷絵巻かと勘違いするほど、古き良き時代の描きこみは迫力満点ですよ。
聖真澄の娘まいあを主人公とした続編「Maia まいあ-SWAN act II-」、聖真澄とレオンのその後の物語を描いた「SWAN モスクワ編」「SWAN ドイツ編」など物語が続いていくのもファンには嬉しい限り……。
トウ・シューズ
水沢めぐみ先生といえば「姫ちゃんのリボン」が有名ですね。
ほぴっとんは「りぼんっ子」だったので、つい愛着があるのですよ。
低年齢層向けなので、ドロドロ感が全くない爽やかな作品。
小学生がバレエの発表会を見に行って、私もやるーって話です。
普段は子供騙しの作品は読みませんけど、たまには必要よ。汚れた心を洗ってほしいのだ‼︎
バレエに憧れた幼い頃を懐かしく思い出せる漫画。
まとめ
バレエダンサーを夢見る少女たちの舞台裏はモロにハードモード。
過酷なトレーニング以上にプリマの競争は激しい。実力主義の厳しい世界ですからね。
バレエは音楽に合わせて踊る芸術ですので、漫画では表現しにくいジャンルではありますが、巨頭たちが道を切り開いてくれています。
「絢爛たるグランドセーヌ」に期待を寄せるほぴっとん……。