「サタニスター」は三家本礼先生による鮮血のフリークスホラー漫画。全5巻。
ほぴっとんは「ゾンビ屋れい子」よりも「サタニスター」が好きだ!
悪魔寄りのシスター、サタン+シスター=サタニスターが殺人鬼を狩る!グロ上等なのに爽快感がある漫画だ!
あらすじ
腕にはナックル、胸にはWヘッドクロス…! おんぼろ教会のシスターは殺人鬼どもの天敵!
暴力的手段で快楽殺人者を狩る悪魔寄りのシスター、サタニスターは世界中の殺人鬼が4年に一度強さを競い合う「世界最強殺人鬼決定戦」に招待される。
サタニスターは殺人鬼に引導を渡すために、いじめられっ子のいづみとともに大会に赴くが……。
サタニスターの魅力
「世界最強殺人鬼決定戦」とかやっていることは「天下一武道会」(ドラゴンボール)と変わらんよ?
なのに漂うB級感……。
アッパーなテンションで繰り広げられるスプラッタバトルが病みつきになる漫画だ!
ストーリー展開
明治時代に建てられた小さな教会。
この教会を営むのはただ1人のシスター。
この町の中学校に転入したもののクラスメートからいじめを受けていると涙ながらに告解するいづみ。
しかし、シスターからの返答は「くそくらえですわ」だった……。(プッ!)
そして、「愛用のメリケンサックを貸してあげる」ときました!
シスター、あなた……。拳で応戦できるぐらいならいじめられてないし……。
「使い終わったら血を拭いて返してちょうだい」ときました!
非常識な提案に常識的なアドバイス……。
いづみみたいな子は、ハンカチ借りたら洗って返してくれるよ。
心配するところメリケンサックの血痕??
「汝の敵は許すべき」「ただし相手を地獄に落としてから」
そう、このシスターは只者ではない。
「十字架」と悪魔の象徴「逆さ十字架」の両方の意味を合せもつ「ダブルヘッド・クロス」がその証。
彼女は悪魔寄りのシスター、サタニスターだった!
サタニスターは特殊殺人鬼を狩るために悪魔に魂を貸して罰を与えることが使命。
そんな中、いづみのクラスメートが最強と名高い殺人鬼Valkyrie(バルキリー)の殺戮シーンを目撃し命を狙われたためサタニスターに助けを求めてくる。
男の子を殺すのが大好きなバルキリーの殺人友達・ホールガールが教会に急襲。
ホールガールを瞬殺したサタニスターは、彼女から「世界最強殺人鬼決定戦」の招待状を受け取ると、その大会にバルキリーも参戦することを知り、付き人としていづみを伴い大会に向かうが……。
ズン足のうさぎが笑撃!
サタニスター登場の前に、女殺人鬼バルキリーのターンからスタート!
道連れを求めて集まる「自殺サイト」を見て出会ったスミレたち自殺志願者は、遅ればせながらキュピーンと登場したバルキリーに場違い感を感じる。
それもそのはず、スミレたちはバルキリーの殺戮ハンティングゲームの獲物だったのだ!
バルキリーに一服盛られ山奥に放置された人たちは、全員が死ねばゲームオーバーで、山から脱出すれば勝利、金で買えない価値のある商品がもらえるとのこと。
うさちゃんの着ぐるみを着せられて逃げ惑う自殺志願者たち。
さらに、山にはバルキリーの仕掛けた時限爆弾付きのトラバサミや一撃必殺の鉄球などの罠が……。
スミレたちはバルキリーの魔の手から逃れることができるのか……?
コレ、バルキリーがうさちゃんの着ぐるみをおっさんにまで着せていたとしたら、楽しかったでしょうね。
それにしても、このうさぎの着ぐるみがズン足すぎてね……。
絶対に逃げきれない。こんなズン足では……。これが恐怖を煽るのだが、苦笑いが止まらない。
お次は、なんとこのズン足で時限爆弾付き羽根つきをさせるのですよ。
バルキリーの容赦ない血みどろのチョンパ地獄の中、足がもたつくうさぎ……。
このシュールさは他の漫画では味わえない笑撃だ!
実用性のない巨乳地獄
修道服に身を包みながら葉巻を片手に酒瓶を転がすサタニスター。
先祖代々受け継ぐ殺人鬼の怨霊を無数に蓄えたナックルの破壊力が尋常ではない。
そんなサタニスターの修道服の下はスターをあしらったビキニなのだが、これがもう乳あてレベルでほとんど半チチ状態だ……。
そして、より快楽を求めるためにトイレ掃除にせいを出してストレスをためるストイックぶりが板についているサタニスターの宿敵・バルキリーも変態性の高い布切れを着用。
また、いづみは巨乳ではあるが尻推しで、常時半ケツで戦っている始末……。
ここまでは、まあいいのですが「サタニスター」に登場する女性はみんな超巨乳で、脇役のドブスまでもが無意味にいいチチをしている。
こんなかませ犬(ブス)のチチまで美しいトーンワークで描くとか無駄すぎるのだが、逆にあっぱれでプッと吹き出してしまった。
しかし、ここまで巨乳地獄だと動きが重くてね。
クーパー靱帯が切れやしまいか?と心配になってバトルに集中できなかった点がちょっと残念だった……。
サタニスターをどう評価する?
「サタニスター」は大いに評価が分かれる漫画だろう……。
しかし、修道女がナックルで殺人鬼をボコボコにする漫画ってそうはない。
「サタニスター」は王道的な漫画では描けない斜め上からの急直下なストーリー展開が味な漫画で、終盤のカオスぶりには目を見張るものがある。
また、いじめられっ子のいづみが覚醒し、殺人鬼たちと渡り合う成長には驚かされること請け合い。
ありえない展開を拳の破壊力で突破するようなある種の清々しさもある。
こういった漫画はグロいがゆえに鬱な気分にさせられることも多いが、「サタニスター」には無縁の話。
明るくハイテンションかつスプラッタなバトルを楽しみたい方にとって、「サタニスター」は変えがきかない漫画だ!
まとめ
カラーページを再現した「完全版」が全4巻で登場!
ぶんか社版の単行本に収録されていた「みかもとまいにち日記」が載っていないとの噂がありましたが、完全版の3巻にまとめられていますのでご安心を……。
三家本先生の妙なB級映画の紹介が面白いので必読だ!