真・異種格闘大戦|地上最強の生物を決める格闘ギャグ漫画!

「真・異種格闘大戦」相原コージ先生による格闘ギャグ漫画。全10巻。強そうな動物を集めて誰が最強か戦わせてみようぜ!というシンプルなテーマの中にロマンが詰まった作品だ。

格闘技好きのアホな友から借りて、ハマってしまい一気に買い揃えてしまった……。

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あらすじ

全世界のあらゆる格闘技の現役チャンピオンを決める過酷なトーナメントを制した強矢鋼は地上最強の男となった。勝利に浸る中、ある怪しい男から真に最強を極めたいと渇望するならばともに来いと誘われる。

そして、鋼は地上最強生物の座を賭ける格闘大会に「ヒト」代表としてエントリーすることになるが……。

真・異種格闘大戦の魅力

一言で「真・異種格闘大戦」の見所を伝えるとすれば「こんなにバカバカしくて面白い漫画はない」ということ。

ストーリー展開

弱冠18歳にして地上最強の男となった強矢鋼は、怪しすぎる男からたきつけられ最強を極めるために旅立つ。

降り立ったのはアフリカ大陸の奥地、巨大隕石の落下により形成された天然のコロシアム。

地球上のあらゆる地域から厳選された16の生物が「地上最強」を争って戦う格闘大会「異種格闘大戦 地上最強の生物 決定トーナメント」に参加することになった鋼。

胡散臭さ満開の大会だが、主催者である怪しい男の正体はオリバー(人間とチンパンジーの混血児)で、フランスの富豪から莫大な遺産を相続したため、永年の夢を実現させたのである。

大会の出場者は以下の通り。納得の人選?だ!

・ヒト=強矢鋼

・ライオン=キング・オブ・キングス

・マウンテンゴリラ=コンガ

・ベンガルトラ=タイガー・ザ・グレイト

・インドサイ=バラモン

・カバ=ポッポ

・アフリカゾウ=ムング

・ヒクイドリ=シャオロン

・アナコンダ=アマゾネス

・クズリ=クズリン

・ハイイロオオカミ=ヴォルク

・ナイルワニ=アイブルス

・サバンナシマウマ=チェ・ゼブラ

・イヌ・土佐犬=武蔵テツ

・ヒグマ=レタンデビル

・アフリカスイギュウ=ヘラタレス

肉食動物だけではなく強いのではないかと考えられる草食動物たちもしっかりエントリーされている。

また、各々の動物たちの個性も際立っており、バックボーンの設定も素晴らしい。

まったくもって道楽以外の何者でもない大会だが、オリバーの夢だけあって非常にテンションの高まるメンバーだ。

興味が尽きないテーマ

「最強の生物って何だろう?」

格闘技が好きな人や動物モノのドキュメンタリーなどが好きな人が集まると1度は酒の席で熱く語り合った経験があるのではないか?

(彼氏とファッションの話しかしない女子の集いでは、決して議題に上がることはないテーマだ)

また、ほぴっとんのように動物園で「ヒグマとライオン戦わせたらどっちが勝つかな?」などという危険な妄想を抱きつつガン見している人だっているはずだ……。

百獣の王・ライオンと密林の王者・トラのどちらが強いか?

人類にとって古代ローマ時代からの普遍的な興味でもある。(大袈裟か?)

しかし、もはや動物愛護の観点からこのような見世物が許されるはずもなく、「カバ最強説」「サイはマジでヤバイ説」など妄想上の論議を交わすのが関の山。

「真・異種格闘大戦」はそんないけない妄想を具現化してくれたありがたい漫画。

生物雑学の説明がやたらと詳しく、ある種の知的好奇心を満たしてくれる珍作でもある……。

面白いポイント

怪しい輩の正体がオリバーって……。これ今の若い子はオリバーなんて知りませんよ。

相原コージ先生が意図したかどうかはわかりませんが、全編にオカルト風味が漂っています。

「真・異種格闘大戦」の一番面白いポイントは、ガヤ芸ですね。ギャラリーのガヤに注目すべし。

特に徒党を組んだ草食動物の小言が笑える!

食物連鎖からの脱却を目指すサバンナシマウマ=チェ・ゼブラが革命の狼煙をあげる一戦は見所。

また、ガラパゴスゾウガメのチャーリーによる解説がやたらと長く、普通の漫画であればマイナスに働くところ、「真・異種格闘大戦」に限ってはそれが真面目が反転してシュールな笑いに繋がっています。

チャーリーのおかげで図鑑並みの知識を得ることができるので、子どもにも読ませたいですが親御さんに激ギレされるでしょうね……。血みどろの戦いとなっていますから。

まとめ

興味のない方はスルーして良い漫画です。しかし、1度でも「地上最強の生物は誰だ?」と疑問に思ったことがある方は読むべき……。

驚きの展開にハマること間違いなし!

「ヤスミーン」や「彼岸島」、格闘技漫画が好きな方にはフィットすると思います。

一戦一戦に熱いドラマのある、笑いあり感動ありの勉強にもなる漫画。