【女性向け】 1巻完結のおすすめファンタジー漫画14選

さくっと手軽に漫画を読みたい読みたい時ってありますよね。

ついうっかり超大作に手を出してしまって引くに引けなくなるジレンマに溺れることが多々あるほぴっとんが、そんな時におすすめの1巻完結のファンタジー漫画をまとめてみました!

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金の国 水の国

「このマンガがすごい! 2017」オンナ編1位を獲得した「金の国 水の国」。読み応え十分のファンタジー。

【金の国 水の国】 中東風ラブファンタジー漫画の世界にワープ!

竜のかわいい七つの子

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天の鳥 花の夢

「天の鳥 花の夢」江平洋巳先生による、少女から大人の女性へと変わる多感な時期をファンタジーを交えて鮮やかに描いた漫画。

まゆ子は幼いころに不思議な力を持つ「天の花」を体の中に吸収してしまったため、思春期を迎えても未成熟な体のままだった。

家族とも友達ともうまくいかないまゆ子は周りにあわせることに疲れて、いっそみんないなくなればと思います。

ある日、腰かけ杉の祠で出会った謎の男に、悩みを解決するかわりに「花をくれ」と迫られるが……。

思春期真っ只中のまゆ子は心に秘密を抱えて生きていて息苦しさを感じている。

恋を経験すると、まゆ子は今まで知ることのなかった切なさや苦しみを味わうことになります。

大人になるということは魂が汚れていくことなのか?

大人=現実を知るってことだと思うのですが、これって罪か?

このあたりの年頃の女の子って特有のナイーブさがありますよね。友達との内面の成長ぐあいは個人差がありますし、心身ともに違和感を強く感じる時期でもあります。

この不安定さ加減を「天の鳥 花の夢」は非常に巧みに描いていて、想定外に引き込まれる漫画です。

赤の世界

ジャケ買い必至!びっけ先生の「赤の世界」は美しい漫画。

夏休みに田舎での林間学校に参加させられることになったレグルスは狂気じみた赤の世界に犯されていく……。

表題作の「赤の世界」も素晴らしいが、中でも「朗読時間」が特にお気に入り!

電話の交換手として働くリデアの元に婚約者であるテオが戦争から戻ってきた。しかし、テオは片足を失い両目から光を奪われていた。

リデアは読書が大好きなテオのために本の朗読をするのだが、ある日テオが亡くなったと聞かされて……。

「赤の世界」は一連の物語がずっと繋がっています。

レグルスで始まってレグルスで終わるという……。戦争を背景にした重たいテーマを描くも、人間の清らかな部分を美麗な絵で柔らかく表現しています。

1巻完結の漫画でここまで綿密なストーリー構成を練り上げるびっけ先生に脱帽!

光の海

「坂道のアポロン」でおなじみの小玉ユキ先生による初の単行本。

「光の海」人魚をテーマとして描かれた全5編のオムニバス漫画。珍しくはありますが人魚が存在する日常にラブを絡めたほんのり切ないファンタジー。

表題作の「光の海」は海辺の町のお寺の坊主である秀胤が主人公。

跡継ぎのいない寺で僧になることを目指した少年は住職から秀胤の名を授かる。「胤」の字には跡を継ぐという意味があり、息子のように思ってもらえていると誇らしい気持ちであったが、突然住職の孫が寺を継ぐために帰ってきて「光胤」と名付けられる。

秀胤は明るく奔放で檀家さんたちからの受けもいい光胤にイライラを募らせるが、ある日光胤のかわいい彼女が人魚だと知って……。

サーフィン馬鹿である光胤が海に出る日は遠くから2人を眺め、波のない日はこっそり人魚と交流を深める秀胤。この不思議な三角関係の結末にポロリとさせられますよ。

あとがきで小玉ユキ先生が鱗が好きな方はスイマセンと謝罪されていますが、人魚のモデルがイルカ(海洋性哺乳類)となっているので魚っぽさがなく、半魚とはいえかわいらしいフォルムで描かれています。

どの作品もちょっぴり哀愁の漂うラブファンタジー漫画これは傑作ですぞ!

地上はポケットの中

「千年万年りんごの子」で第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の新人賞を受賞した田中相先生のデビュー作。

紅茶の香りに似たアザミが咲きほこる庭、人の言葉を話すコガネムシがやってくる庭、焼きたてのミラベルのタルトと笑い声に包まれた庭、47歩先に壊れたアシカのプールが見える庭……。さまざまな「庭」を舞台に、生きるものの繋がりを描くITAN掲載シリーズをはじめ、満場一致で大賞を受賞したデビュー作を含む短編5作を収録。人間の愛しさを豊かに伝える鮮烈な才能!

「ファトマの第四庭園」が一番好きな話です。

盲目の王から「ファトマ」というオールドスクールな名前をもらった庭師の物語に歴史を感じます。

ラプンツェルと5人の王子

箱 知子先生、好きだ‼︎

私たちが知っているグリム童話とはすこし違う物語……。

「ラプンツェル」「カエルの王様」「いばら姫」など6つの編に、オリジナルストーリー「黒の魔女の物語」を含む描き下ろしが加わっています。

ロマンティックなラブストーリーがメインのグリム童話。

ほぴっとんは本当に恐ろしいグリムが好きでねぇ。

色々読んでますから、オリジナルストーリーの「黒の魔女の物語」が一番面白かったという……。

新鮮に感じたんでしょうね。

キュンとするグリムが読みたい時にはおすすめです。

ルードヴィッヒ革命

由貴香織里先生のグリム童話をモチーフにした漫画。全4巻。1巻完結ではありませんが、グリムつながりで。短編集のような感じなので何巻からでも楽しめる!

かなり癖のある主人公のルードヴィッヒ(王子)が従者のヴィルヘルムとともに花嫁を探しの旅に出る話。

死体愛好家という設定に萌えていたのに、途中から好みが巨乳美女へとシフトチェンジしてしまう……。

まあ、ネクロフィリアの設定を貫くと相手が白雪姫に限定されてしまいますからね。致し方なし。

S王子と次々に現れる花嫁候補との陰険なやりとりが面白い漫画。

ダークテイストなグリム漫画が読みたければ「ルードヴィッヒ革命」をどうぞ!

人魚姫と半魚人王子

こちらも童話をモチーフとした不思議なファンタジー作。清原なつの先生による短編漫画。

表題作の「人魚姫と半魚人王子」がなんとも言えない独特のテンポで読ませてくれます。

主人公は大都会のウォーターフロントで働くバリバリのキャリアウーマン。しかし、実は彼女は人間に変身した人魚姫。そんな彼女は「訳あり男女の出会いの広場」でシェフをしている男性に出会い一目で恋に落ちるが、彼もまた人間に変身した半魚人の男だった……。

似た者同士で意気投合した2人ですが困ったことになるのです。人魚姫は下半身が魚で半魚人は上半身が魚だったという間の抜けた展開を見せるユニークさ……。

魔法使いのおばあから薬をもらって別の変身方法を試すも、すれ違ってしまう2人の関係をコミカルに描く一方、切ないラストシーンに感動できる漫画。

金銀宝石姫とブリキ王子・虫愛ずる姫vs.花咲か王子・ふたなり姫ととりかえばや皇子・眠り姫と監禁王子・人魚姫と半魚人王子・カナリア姫とオウム王子・かたづけられねーぜ姫とブラックホール王子・鉢かづき姫と一寸法師王子・サボテン姫とイグアナ王子など奇想天外なユーモアが詰まった漫画!

チュニクチュニカ

14歳の恋」などで知られている水谷フーカ先生の漫画です。

新たなる大陸と未知なる人類との遭遇。少女と新大陸チュニクで発見された少年の交流と冒険の物語。

前半のワクワク感からの急展開がすごい!チュニクチュニカの意味を知った時の切なさといったら……。

クライマックスのシーンがとても印象的な漫画です。書き下ろしも素敵。

恋と熱病

現在「王女の条件」を連載中の磯谷友紀先生の漫画。

兄弟という存在が忌み嫌われるべきものとされた世界で、実は兄がいると知らされたクロエ。同じ腹から生まれ似た遺伝子をもつ兄弟はどうしょうもなく惹かれてしまうらしいが……。

そういえば一人っ子が当たり前の時代になると兄弟姉妹という認識がなくなりますよね。新しい視点だ。

同性であれ異性であれ兄弟間で惹かれ合うという不思議な設定の中で、兄と妹、姉と弟、腹違いの3姉妹、兄と弟の恋愛なのか家族愛なのか不確かで奇妙な関係を描いた作品。

ほぴっとんは仲良し3姉妹だから「腹違いの3姉妹」の話が一番面白かった!

うちの場合はもしクラスメイトだったとしても絶対に友達にはなっていないだろうなと感じるぐらい生息区域が異なっていまして、それでもどんな友人よりも気が合うのですよ。

遺伝子というよりは環境のなせる技かな?とは思いますが、ともあれややSFチックで謎を残すストーリーは余韻に浸れます!

緑の罪代

梅サト先生による短編集。

資産家の老女・澄香に届いた、40年前に消えた夫の死の知らせ。弁護士から訃報を聞いた澄香は彼とともに東京へ向かうが、彼の息子を名乗る人物が現れて……。

表題作「緑の罪代」の他、全4編収録。

平和な町に悪の気配を待ち望む少年の退屈な日常を描いた「僕と悪と平和な日々」

鬼の神様に嫁入りすることになった島の娘の物語を描いた「ほんぽうふき」

何にでも変身できる幽霊と友達になった少年が亡くなった父に変身してもらう話「たゆたう」

特に「ほんぽうふき」が面白い。生贄のつもりで押しかけ女房となる明るい女性に救われるストーリー。こういう話ってハズレが少ない……。

どの話も不思議な感覚で楽しめる漫画。

エンハンブルクの天使

「アルオスメンテ」で知られるあき先生による叙事詩的作品。

王であるマディスと友人の剣士ラルヴァン

固い絆で結ばれていたはずの2人は、マディスとプリマの間に生まれた息子・ペルセスによって少しずつ離れていく。

ラルヴァンは頭が良く、マディスよりも剣も馬の腕前も優れていますが、天使が微笑んだのはマディス。

マディスはカリスマ性といいますか、人だけでなく天使をも惹きつける人物。

ダメ王マディスをなんでも器用にこなす優秀なラルヴァンが支えるという関係性でバランスをとっていましたが、マディスがプリマと結婚すると、2人の均衡が崩れ去ってしまった。

自らの出生に疑問を抱くペルセスは、ラルヴァンの元を訪れるが…。

ラルヴァンにしか見えない天使がマディスにまとわりついているあたり、幻想的なファンタジーなんですが、本題は難しい人間関係の話ですね。

黒髮のヘルガ

朔ユキ蔵先生のちょっぴりダークなファンタジー漫画

好みが割れる作品だと思いますが、ほぴっとんは大好きですね。

噛むほど味わい深くなる作品故に、初読での「なんじゃこれ」感は強い。

また「黒髮のヘルガ」って意味深なタイトル……。

「少女」という謎の存在が造った奇妙に静まり返った世界で、「時期外れ」と呼ばれ皆から忌み嫌われる少女ヘルガ

ヘルガは人々から露骨に憎悪と侮蔑の感情を向けられて村八分状態です。唯一の親友であるエッダと市長のアードルフだけが救い。

ある日、鐘が鳴り響き「少女」が眠りにつくと人々はあることを思い出す。

ここが秀逸ですね。

醜いものが我慢ならない「少女」は人々から汚らわしい性欲を忘れさせた。

「少女」こじらせてますな……。

エッダも年頃ですから、とうとう性の目覚めが訪れるのです。

そして、市長の側近である「我が手の君」も忘れていた感情を取り戻す。

生々しいファンタジーですが、読後ちょっぴり優しい気持ちになれたので、ぶっこんでみました。

少々エロあり。本当に「少女」の年齢にカテゴリーされる方はご遠慮ください。

まとめ

まあ、笑えるぐらい似たような雰囲気の漫画ばかり集まってしまいました。好きなのでしょうね。こういう世界観が……。

ほぴっとんはうっかりすると思春期の少年ぐらいヒゲが生えるほど男性ホルモンが過多気味で、幼少期から小さいおっさんと呼ばれていますから、男の方が読んでも楽しめるラインナップになっていると思います。