「ネメシスコール」は原作・にんじゃむ先生、作画・森田和彦先生による予測不可能オカルトサスペンス漫画。
こんなワル顔・巨漢のウサギをジャケにもってこられたら、買うしかないでしょう……。
オカルトマニアであるほぴっとんをハワハワさせる漫画かと思いきや、別の(おかしな)意味でヒットしてしまった。
爆発魔・宇宙人vsオカルティストによる笑撃を堪能しよう♪
ネメシスコール あらすじ
爆発魔による謎の連続殺人事件。
動機や凶器など、犯人に繋がる証拠が何もない中、元刑事のオカルト雑誌記者・小栗はライフル射撃で全国1位の実力を持つ女子高生・ちとせ、新米刑事の辻とともに難事件の解決に挑むが……。
ネメシスコールの感想
オカルティスト万歳!
爆弾のようなもので木端微塵にされるという奇妙な連続殺人事件。
新たに見つかった被害者・松岡慶介の殺害現場の検証にあたっているのは、新米刑事の辻とベテラン刑事の藤堂。
遺体の状況から、死因は爆発物によるものと推察できるが、現場には爆発物残渣が残っておらず、犯人の動機も不明。
共通点は八木沢高校に通う生徒が相次いで被害にあっているということだけ……。
そんな中、犯人に繋がる証拠がまったくない難事件の解決に名乗り出たのは元刑事の小栗。
勝手に捜査協力を申し出て現場に侵入した小栗は、もうすでに犯人の目星をつけていると宣言!
世界各地で爆薬を使わずに人間を木っ端にする類似事件が多発。(独自調査)
そしてここ数ヶ月、この町で謎の飛行物体の目撃情報が相次いでいる。
つまり、この事件の犯人は宇宙人だ!!
バックに宇宙を背負ってバッチリカマしたが、案の定現場から強制退去させられる小栗。
そう、彼は3流のオカルト誌「月刊 超越大陸」の記者なのだ!
小栗は、ガチで宇宙人の犯行だと思っているようだが……。
得体の知れない爆破魔を追え!
イケメンなんだけど、ガチのオカルティスト・小栗をサポートするのは、連続殺人事件によって厳戒態勢の八木沢高校に通う女子高生・ちとせ。
なんと、彼女はライフル射撃で全国1位の実力を持つ「美少女スナイパー」なのだ!
小栗に好意を抱くちとせは、学校内での怪しい出来事をLINEでリークしている。(事件以外のLINEは無視される…)
そうこうしていたら、学校が爆破されてしまった!
ソッコーで生徒の館川が犯行を認めて逮捕されたのでポカンとしていたら、それもそのはずで館川は模倣犯にすぎない。
確かに妙なのですよ。この連続殺人事件。
爆発物を使うなら館川のように、一発で何人殺れるか考えて作るでしょう?
なのに、ご丁寧にサシで相対し爆破するもったいなさ……。
よくわからん理屈だが、動機なき爆破は「人間でない何か」の仕業だと小栗は考えているのだ。
そして、そのカンは的中!
怪しい女子高生を職務質問していた藤堂刑事が、得体の知れないデブウサギに爆破されてしまう悲劇……。
このウサギ一体何者……??
シュールすぎる展開に脱帽
この世のあらゆる事象を宇宙人陰謀論で片付けてしまうのはオカルティストの悪しきヘキ……。
しかし、尊敬する小栗がオカルトに犯されてしまったことを嘆き滂沱していた辻が、「真犯人は宇宙人だったんですよ!」と大見得を切り、同僚をチーンと凍らせてしまったシーンに笑ってしまったほぴっとん。
そうそう、こんな空気になるのよ……。
「ネメシスコール」はオカルトに見立てた殺人事件を捜査する話かと思いきや、本当に宇宙人が真犯人なのだ!
「宇宙人=オカルトだなんて、単純な設定ですな」と呆れていたのですが、意外な斬新設定に痺れた。
宇宙人は、テレビ局をジャックして八木沢高校の敷地を手に入れようと画策。叶わなければ人類を無差別に炸裂させるとのこと。
彼らは、光学迷彩で透明化しており赤外線ゴーグル(カメラ)でないと視認できないのだが、弾はヒットする。
そこで、麻酔銃片手に宇宙人の尻を狙う小栗というシュールな図式に……。(シリは麻酔が効きやすい)
また、デブウサギをはじめ筋骨隆々なトナカイなど、動物頭の宇宙人たちとは敵対関係にあるいくら丼のような目玉の宇宙人・イクラちゃん(仮)も現れたり、想定外の展開になっております。
「ネメシスコール」はサスペンスコメディですね。
今後、どのようなシュールすぎる展開になるのか予測がつきません。
まとめ
「ネメシスコール」を「鬼畜島」のような漫画だと勝手に思っていたほぴっとん。
全然違いますよ〜。スプラッタホラーを期待していただけに肩透かし感がハンパなかった……。
ほぴっとんにとっては、グロ度0%漫画です。(胴体チョンパとか、グロシーンはあるよ)
クレイジーな着ぐるみウサギ男に追い立てられる緊迫したサスペンスを所望している方は手に取らない方が良い。
あと、いくら丼が好物な方も……。
ただ、元やり手刑事、現在オカルト雑誌記者の小栗のキャラが好みでしてね。
vs宇宙人対策グッズを真面目に開発していたりとか、真性のオカルティストとしてはまだまだ物足りませんが、思考回路がゆるゆるなので面白い!
まあ、登場人物は変人と変な宇宙人ばかりですし、オカルトを笑いにとらえられる方でないと厳しいかも知れんが……。
昨今、鮮血過多気味のサスペンスが多いので、息抜きにちょうど良い漫画だ!