「ぬらりひょんの孫」は椎橋寛先生による妖怪バトル漫画。全25巻で完結済み。
幼少期に鳥山石燕(画図百鬼夜行)に心を奪われて以来百鬼夜行と書かれていたらとりあえずチェックするほぴっとん。「魑魅魍魎の主となる」とか言われたら買うしかなかった……。
Contents
あらすじ
奴良リクオは一見どこにでもいる普通のいたずら好きな男の子だが、実は百鬼夜行を率いる総大将・ぬらりひょんの血を4分の1だけ受け継いでいる。リクオは妖怪の総本山・奴良組の三代目を継ぐことを夢見ていたが、妖怪が人間に嫌われていると知ってショックを受ける。そんな中、リクオは奴良組の三代目を狙う妖怪に襲われるが……。
ぬらりひょんの孫の魅力
魑魅魍魎の主・ぬらりひょんのクオーターである奴良リクオ(ぬら りくお)が妖怪たちと楽しく平和に暮らしながら、4分の1の妖怪の血に覚醒する話です。
ぬらりひょんのクオーター
ほぴっとんは「ぬらりひょんの孫」の連載開始当時もうすでにかなりの大人であったため、いくら妖怪好きであっても、こんな子供が主人公で読み続けられるかしらと心配しておりまして、なんだか主人公のリクオは覇気がないし「気合を入れろ〜!このへりくつ屋!」などと暴言を吐いていたら急に覇気を纏ったからビビりましたよ。
リクオは極道一家・奴良組で人間として妖怪たちと生活していますが、一日の4分の1・夜の間だけ妖怪になります。
普段は頼りないリクオですが、妖怪・ぬらりひょんに変化すると勇ましく圧倒的なオーラとカリスマ性を発揮し、妖怪たちの先頭に立つのだ!
ぬらりひょんとは
妖怪好きの方には説明不要なほど知られているぬらりひょんですが、一応どんな妖怪か説明しておきます。
人の家に勝手に上がりこみお茶などを飲む妖怪。
?? なんだか小物感が漂いますが、水木しげる先生の「ゲゲゲの鬼太郎」でぬらりひょんが妖怪たちのまとめ役として登場したため強者のイメージが定着したそうです。
おそるべし水木先生。
ほぴっとんはリクオのヘアスタイルをえらい斬新だなと思っていたのですが、そういえばぬらりひょんって独創的な後頭部のイメージありますよ。あれ頭蓋骨があの形状なのですね。
「少年ジャンプ」のヒーローとしてはあるまじきスタイルですから、リクオの後ろになびいた髪は苦肉の策でしょう……。
バトルスタイル
ジャンプならではの独創的なバトルスタイルがやはりいい……。
「ぬらりひょんの孫」では妖怪たちは畏(おそれ)を纏って戦います。
畏というのは妖怪にもともと備わっている恐怖感であったり未知なるものへの感情であったりを羽織を着るように身につけます。
人間である部分に仲間の妖怪の畏を取り憑かせる鬼纏(まとい)や仲間の畏を纏った相乗効果で何倍もの威力を持った新しい技を生み出す畏襲(かさね)など面白い戦い方をします。
この作品もチェック
登場人物紹介に載っているメインキャラクターの絵柄がどうにも好みではないのですが、やや低年齢層向けだからですかね?
しかし、牛鬼や邪魅などの妖怪がやばいぐらいかっこいいのです!
これらの妖怪はメジャーなので様々な媒体で登場する機会が多く、比べて楽しむのが妖怪漫画の醍醐味でもあります。
ほぴっとんが「ぬらりひょんの孫」を手にしたら必ず抱き合わせで読む漫画が「妖怪のお医者さん」です。
妖怪のお医者さん
「妖怪のお医者さん」の主人公・護国寺 黒郎(ごこくじ くろ)にも「気合を入れろ〜!こののんびり屋!」などと暴言を吐いてしまったほぴっとんですが、黒郎の正体は牛鬼でして、本当にスイマセンでした……。反省……。
「ぬらりひょんの孫」と「妖怪のお医者さん」はストーリーが類似している訳ではありません。
「妖怪のお医者さん」は文字通り黒郎が妖怪のお医者さんで、妖怪たちを治していく話です。
だた、「ぬらりひょんの孫」と同様にメインキャラクターに興味を持てず、妖怪のビジュアルにほぴっとんは心酔しているのです。
カブっている妖怪を比較してニヤニヤ薄ら笑いを浮かべて遊びます。
「妖怪のお医者さん」にも「ぬうりひょん」が出てきます。ぬらりひょんではなく「ぬうりひょん」との表記になっていますがおそらく「画図百鬼夜行」を踏襲したのでしょう。
こちらは全15巻で完結済みですので読みやすい!
ぜひご一緒にどうぞ!!
GANTZ 大阪編
ほぴっとんが「GANTZ」の中で一番好きな大阪編のボスが「ぬらりひょん」「天狗」「犬神」のトリオです。
GANTZのメンバーが苦戦を強いられるVSぬらりひょんの戦いはやばすぎる!
ガンツは大人向けの作品ですので、子どもは回れ右!
血みどろのバトルに耐性のある方だけどうぞ!
清十字 清継
最後に清継くんについて語っておきましょう。
清十字怪奇探偵団を率いるリクオの同級生・清十字 清継(きよじゅうじ きよつぐ)を笑えない……。
ものすごい熱量で妖怪の追っかけをしている清継ですが、本人は霊感が全くなくニアミスすることも多いです。
清継の存在が真の意味で人間と妖怪との架け橋です。
リクオと清継の2人が揃うことで種族の垣根を越えた交流が可能になると思うのですが、「少年ジャンプ」ですからバトルが先行します。
かなり残念……。
なぜかというと、ほぴっとんは清継を他人とは思えないからです。
やっていることは幼少期のほぴっとんと大差ないのに、清継は金持ちでイケメン、行動力もあり仲間にも恵まれています。
切ないわ〜……。
出番は少ないですが清継くんの活躍にも期待してください!
まとめ
全ての妖怪はオレの後ろで百鬼夜行の群れとなれ
(椎橋寛 ぬらりひょんの孫 1巻 集英社 より引用)
1巻でこのセリフを目にしてしまって、多分最後まで集めるのだろうな……。途中で破綻してしまっても多分……。
予想通り結末まで見届けた訳ですが、当初の不安を吹き飛ばすぐらい面白い展開になりました。
魑魅魍魎の主となるには初代の血を4分の1しか受け継いでいない中で、リクオ自身が成長し仲間に認められていく姿はやはり胸が熱くなります。
妖怪たちの熱い戦いと友情に浸りたいときに読む漫画!