奇しくも、ガチの原始時代漫画「グラシュロス」と同じ日に手に取ってしまった「創世のタイガ」。
「創世のタイガ」は、「自殺島」の森恒二先生によるサバイバル漫画で、巨大な生物が闊歩する数万年前の世界にタイムスリップした現代人がなんとか生きていく話。
森恒二節と言いますか、生きることのリアルさをこれでもかと追求した仕上がりになっております。
創世のタイガ あらすじ
凡庸な人生の終わりが見えてしまった青年・タイガは、大学の人類学ゼミの仲間たちとオーストラリアへ卒業旅行に来た。
偶然見つけた洞窟に入ったタイガたちは崩落に巻き込まれ洞窟から脱出するが、そこはマンモスや古代の巨大哺乳類が跋扈する世界だった……。
創世のタイガの魅力
ストーリー展開
歩き出そう 偉大な旅の始まりだ
生きている実感が薄いことをコンプレックスにしている主人公・タイガは、凡庸な人生に抵抗する為に格闘技ジムに入ったり、チャリで沖縄を一周したりと、わりかしベタな自分探しを実行する青年。
卒論のネタ集めのためにオーストラリアの先住民の生活を見て回るという建前はあるが、もはや観光を満喫。
目的地のワイナリーへ向かう道中、洞窟を見つけたタイガたちは特に危機感を感じることもなく洞窟探検を開始する。
進んだ先で偶然、原始的なタッチで描かれた狩猟の壁画を発見して興奮する一同。
観光ガイドにも載っていないし、未記載の代物かもしれん。
もしかしたら卒論どころの騒ぎではなく世紀の大発見かも……!
自分の人生にこんなドラマが起こるなんて、感動のあまり涙するタイガ。
そんな中、タイガたちは突然妙な頭痛に見舞われ、なんと洞窟が崩壊!
目覚めたタイガたち7人は大きな怪我もなくことなきを得たが、洞窟の入口が落盤するという災難。
やっとのことで出口を発見し生還したと思ったら、外の世界に違和感を感じる。
そして、絶滅動物図鑑に載っているような異形の生物がお出迎え……。
はたしてタイガたちは、現代の日本に戻ることができるのだろうか……?
無粋なこと言うなや!
「創世のタイガ」は、何故かは知らんが10万年ほど前の世界に突然ほうり出されたタイガたち現代人がネアンデルタール人とホモ・サピエンスが戦争をしている時代を生き抜かなければならないという無茶な設定。
まあ、「自殺島」から原始時代へと舞台が変わっただけと思われるかもしれませんが、ナイスチョイスですよ♪
ほぴっとんの子ども時代なんて、ホモ・サピエンスがネアンデルタール人を全滅させたと教わりましたからね。
今では、長い間共存していた説や混血していた可能性ありとの意見が定説になっています。
我々に最も近い近縁種であるネアンデルタール人は絶滅していますが、遺伝子はホモ・サピエンスの中に残っているらしい。
これ、相当なドラマが待っているでしょう……。
最高の舞台を用意してくださいまして、ありがとうございます。森恒二先生。
ネアンデルタール人ってオーストラリアにいたっけ?
マンモスって思ってるよりも小さいんだよね……。
無粋なことは言いますまい……。
ほぴっとんは舞台が原始時代というだけで「自殺島」よりも楽しめました♪
まとめ
「自殺島」とはまた違ったサバイバルにワクワクさせられる。
みんなの顔に絶望の色が広がる中、見知らぬ世界への恐怖や不安以上にドキドキワクワクしていたタイガ。
地味な青年が覚醒して生を渇望するという妙な安定感に笑ってしまったが、なんとか生きる意味を模索してほしい。
テーマが重いので、サラッとは読めません……。
リアルさを体感したいときにおすすめの漫画だ!