「銀牙 –流れ星 銀–」の続編となる「銀牙伝説WEED」は巨熊・赤カブトを倒すために全国から漢たちを集め、赤カブトを倒した熊犬・銀の息子であるウィードの成長の物語だ!全60巻。
WEEDのあらすじ
P4編
人間の遺伝子操作によって生まれた実験生物と戦うのですが、序章という感じですね。
ジェロムと出会うためだけに描かれた話。あとはスミスさんの漢気が見せ場!
法玄編
ならず者「法玄」「玄婆」兄弟との死闘を描いた編。
法玄・玄婆兄弟はベン(旧奥羽軍の補佐官)と同じグレートデン種なのですよ。重量級ですね。「牛かよ〜!」とツッコミはいっていましたから、オーラで実際のグレートデンよりも大きく見えているのでしょう。
また、この法玄兄弟が狡猾で、タチが悪い輩なのですが、次に何をしでかすか楽しみなヤツでもあるのです。
銀牙の時もそうでしたが、ウィードも隊列を整えて戦いに挑みます。
赤壁の戦いとまではいかないですけど、シミュレーションRPGのような世界観も楽しめます。
そして、打倒法玄に向けて、漢を集結させる!ウィードの中で一二を争うほど面白い編。
奥羽の最強戦士の死に様に滂沱の涙!
猿編
法玄編でテンションアゲアゲのところ、次は猿。
猿といっても「将軍」と呼ばれるエチオピアに生息する大型のゲラダヒヒがボスですから、難敵ですよ。
こちらは相手が猿だけに頭脳戦?ですかね。猿が斧持って戦うので、斬新だな〜と感じました。
ウィードの死んだと思っていた兄「幸村」が登場します!
ロシア軍用犬編
なんとロシアから海を渡ってやって来るのですよ、ロシアの軍用犬が軍隊を引き連れて……。
シェパードオンリーの編隊、描きわけが大変。
ロシアから北海道へ攻め込んできたヴィクトール率いるロシア軍とウィードが不在の中、銀たち旧奥羽軍が激突する。
軍隊だから統率が取れていて、今まで以上にやりにくい相手で、しかも訓練されているから強い。
ハイブリッド編
「ハイブリッド熊!」
「ハイブリッド熊!」
やはり熊と戦わねば銀牙にあらず‼︎
ホッキョクグマとヒグマが交わった雑種の熊だけにかなり凶暴で高い戦闘力。ワニも喰らってますから。
なんとさらに兄「誠」が生きているという小出し感……。
やはり、赤カブトが凄すぎましたからね。
今回は犬たちの数も少ないし、ハイブリッド熊!という単語に興奮しただけにがっかりした印象は否めませんね。
WEEDの魅力
銀にそっくりの虎毛の秋田犬の雑種「ウィード(=雑草という意味)」が主人公の「WEED」の魅力は登場する犬たちが増えて、より戦いの幅が広くなり結束力が強まったところ!
ウィードの名付け親で小心者のイングリッシュ・セッター・GBと柴犬であるため戦力外だが、お調子者のムードメーカー・佐助のコンビが弱いヤツの賢い立ち回りを見せてくれる。
戦闘訓練を受けているジャーマン・シェパードのジェロムや体格に優れた荒くれ者・グレートピレニーズのヒロなど戦闘力の高い仲間も加わり、敵から寝返ったボルゾイ・俊足のロケット、忍犬の敏光・月影を偵察隊として特化した能力に合わせて布陣を組むことが可能となった。
また、続編の醍醐味としてベンとクロスの息子や黒虎の息子が登場するのもファンとしては嬉しい。
余談ですが、ほぴっとんは長年アイリッシュ・ウルフハウンドという犬を飼いたいと思っていまして、「法玄編」にアイリッシュ・ウルフハウンドのカマキリが登場します。
アイリッシュ・ウルフハウンドとは全犬種中最大の体高を誇る犬で、その名の通りオオカミ狩りやオオカミから家畜を守るために飼育されていた歴史もある犬です。
小柄な上にひ弱で非力なほぴっとんよりもはるかに大きくなってしまうため(体重が50kgを超えますから……。)断念せざるを得ない経緯がありまして、カマキリがかわいくて仕方がないのです。
このカマキリが法玄に勝るとも劣らない悪党なのですが憎めない……。
「WEED」のすごいところは、もれなく今まで飼っていた犬だったり、好きな犬種の犬についうっかり感情移入させられてしまうのですよ。
「WEED」を読んで秋田犬を飼いたくなった方も多いはず……。
ほぴっとんも飼いたいですが、アイリッシュ・ウルフハウンドと同じ理由で却下です。
まとめ
「WEED」はちょっと長いんですよね。60巻もありますし、どの死闘も総力戦ですから……。
しかし、マクシーム少佐やアラム少佐など敵の中にも漢がいるわけで、読み始めるとしばらくの間は自分も奥羽軍の一員のような気分が味わえます。
激闘と友情、そして感動が一挙に味わえるとにかく熱い漫画!